「せどり」が今、禁止され始めている。
正確に言うと、まだ完全には禁止されていないが、終わりが近い。
ブックオフに限らず、古本屋には
「せどり禁止」と堂々と張り紙が出され始めている。
少し前ならもう少し、オブラートに包まれていた。
「携帯での価格調査をお断り」くらいのレベルだったが
2014年現在。堂々と「せどり禁止」などの張り紙が貼り付けられ
万引きなどの犯罪と同レベルと言わんばかりの扱いを受け始めている。
しかしネットなどでは、まだまだ「せどりは儲かる」との情報が飛び交っている。
雑誌などでも、せどり副業特集は今も組まれ賑やかだ。
しかし、その儲かる情報にはカラクリがあった。
① せどりの「情報商材」を売らざるをえない人々の存在
まだまだ儲かると言うのは、せどりの情報商材屋が
無数に存在するためである。
「せどりの情報」は購入すると、誰かに紹介して売ることができる。
紹介するとその売り上げから自分に還元されるため、
買った人の多くは再販に挑戦する。
マルチ商法と似たところがあり、これは売らないと損という考えが
先行してしまうため、売るためなら
嘘でも儲かっていると言わざるを得ないのが現状。
販売者サイドからすると、「せどりビジネス崩壊」は困る話というわけである。
② 副業ビジネス雑誌の発行部数を伸ばすため
今、日本は不況真っただ中。本職だけで生活していくのは大変なため
サラリーマンが多く読む雑誌などには、副業特集を組みこんでいる。
その特集が落とし穴。
発行部数を伸ばすために、書かねばならないこともある。
とりわけ副業コーナーは人気なため、「せどり」も取り上げられる。
なぜ儲からなくなるせどりを取り上げるかと言うと、
新しいネットビジネスの、最新モデルが不在なためである。
米アマゾン輸入、転売ビジネス、アフィリエイトなど
数年前から騒がれている副業は多く掲載されるが
(実際見られるとわかるが特集の内容に目新しい情報がない)
雑誌のコンテンツを増やすために、儲かりにくいせどりも
掲載せざるを得ないのが現状だ。
③ ブックオフに限らず元栓が閉まりつつある
仕入れの場所はブックオフのみ注目されていたが
一般の古本屋からも警戒の目は強くなっている。
冒頭で述べたように張り紙は当然のように貼られてあり
「せどり禁止」「転売禁止」「大量購入禁止」「価格調査禁止」など
多岐にわたり、挙げていけばキリがない。
一般人にも浸透し、店内で露骨に仕入れるにはかなりの壁となっている。
大量に購入の際は、店舗側から身分証明を求められるなどの
措置が取られるケースもあるようで、情勢変化を物語る。
逮捕まで行かなくとも身分証明はややこしい話だ。
もちろん利益を出し続けている人は、存在しているが
ピークはとうの昔に終え、下降していることだけは間違いない。
調べて、仕入れて、ネットで売ってと作業の手間がかかるため
本職がある方には難しいのが現状だ。